泳いでいるのか流されてるのか

バイトを始めて2週間。勤務は通算7回。

仕事にはまだ慣れない。

始めた頃からは多少マシになったところもあるが、大部分は何も変わらない。

しかし劇的に変わった部分もある。

それは仕事がそんなに嫌じゃなくなったもいう点。

始めたばかりの頃は「いかにしてこのバイトをやめるか?」ばかり考えていた。

だが今となっては、なんだかんだで順応し始めている。

これは人間的成長によるモノなのか?

それとも業務内容に対する相性なのか?

はたまた職場の人間関係が悪くないからなのか?

理由はよく分からない。

が、とにかく自分は今、それほどバイトを嫌だと思うことなくバイト先まで通えている。

 

その事実が恐ろしい。

 

思い出すのは「REVERSI(UVERworld)」の歌詞だ。

不安と迷いから見つけ出した生き方も

安らぐ方に行こうとして

汚い社会で息を止め 居心地にも慣れてきて

青春に裏切られた大人の仲間入りするのか

REVERSI より

 

甲本ヒロトさんも言っていた。

「楽しいことがしたいなら、ラクなことはできないよ。ラクな事をしたいなら、楽しいことはできないよ」的な事を。

 

ラクってのは簡単とかチョロいとかそういう事じゃない。

ラクってのはつまり「悩まなくて良い」って事だ(と思う)。

リバーシにおける「安らぐ方」っていうのも、この場合における「ラク」と同じだろう。

 

会社に入ったりなんだりして組織に属していれば、とりあえず悩みの種類は少なくなる。

そりゃもちろん、上司がイヤな奴だとか、同期と合わないとか、仕事がキツイとか、そういう悩みはあるだろう。

ただ基本的には振られた仕事や、「これは要るだろうな」と思った事をやってれば良いワケなので、「自分はどう生きれば良いだろうか?」とか「自分は何をしていけば良いだろうか?」みたいな事は考えなくて済む。

 

なんというか、「今の自分はそっち側に行こうとしているのかな?」と不安になっている。

歩み出した道のりが意外と険しくて、予想外に長そうだから。

そこを渡り切る自信がないから。

だからそういうガタガタした道じゃなく、多くの人が歩く舗装された道を歩こうとしているんじゃないか……と。

 

それはそれで良いんじゃないかと思う。

今の時代、プロとかアマチュアとかはあんまり関係ないし、商業と同人ってのもあんまり関係なくなっている。

マンガを(というか創作を)やりたいなら別にどこでだってできる。

それこそ、普通に真っ当な仕事をしてガレージバンド的に同人活動をすれば良いじゃないか。

 

自分は常々、「勝つことよりも負けることの方が大事だ」とか、「何かを得るよりも何かを手放す方が大切だ」とか、「空の飛び方よりも着地のしかたが重要だ」とか思っている。

……思っていると思っていた。

だから本来今のような状況になったら、喜んで社会人になるべきなのだ。

両手をあげて真っ当な人間になる事を選ぶはずなのだ。

なのになぜ躊躇してる?

なぜ悩む?

本当に思ってたんだよな? 何かを得るよりも手放す方が大事だって

ならなんで今それをしない?

本気で思ってた訳じゃないからか?

誰かが言ってたカッコいい事をサルマネしてただけなのか?

じゃあほんとの自分は何を考えてるんだ?

自分はどうすればいいんだ?

 

……とまぁ色々と疑問が浮かんでは消えていくので、答える間もない。

とはいえ「解答時間短すぎてムリっすよ〜(^◇^;)」とかいってやり過ごすわけにもいかないので、何かしら答えらしきものを絞り出さなくてはいけない。

 

とりあえず暫定的にでも納得のいく答えが出るまでは、もう少しこの不安の中でうずくまっていよう。