じいさんはじいさん扱いされるもの

 

バイトを始めてから来週で1ヶ月になる。

未だバイトのメンバー全員と会ったことはないが、あらかた顔合わせは済んだと言える。

メンバーは男女比で言うと若干女性が多いか?という程度。

そして年齢で言うと、大学生が多い。

正直驚いたが、「でもまぁ年齢も近い人たちの方が気楽で良いのかな〜」なんて思いつつ過ごしていた。

が、どうやら向こうはそうじゃないらしい。

ある日、メンバーの1人に言われた。

「まぁ年齢も違うし聞きにくいとかもあるかもですけど、分からないことはどんどん聞いちゃっていいと思いますよ」

向こうが私をいくつだと思っているかは分からないが、少なくとも『同世代』とは認知されていないようだ。

あれぇ〜そうなんすか〜〜〜〜はぇ〜〜〜〜

なるほどね〜〜〜〜

まぁアレだよな。1年の差ですらデカいもんな。学生時代ってのは。

1年違えば先輩後輩だし。

とはいえ、自分も去年までは大学生だったわけで。

大学4年と社会人(アルバイト)1年生の間にそんなデカい壁があるのか?

いや無い!!

ワシはまだまだ若者じゃ!! 若者舐めるなよオイ!!!!

 

……な〜んて思う一方、でも確かにあの人たちと比べたら俺は歳を取ってるよな……とも思う。

人は自分が年寄りになったことにいつ気づくのだろうか。

シワが増えた時? 歯が抜けた時? 頭がハゲたとき?

それは人それぞれなのだろうが、気づくタイミングの一つに「人から年寄りと呼ばれたとき」というのもきっとあるだろう。

 

そして私はついにそこにカテゴライズされる存在となった。

今こうしてる間にも、自分は歳をとっている。死に向かっている。

終わりが近づいている。

暗澹たる思いでコロッケを売る。