あれから1年

 


今日は2023年5月9日、つまりあの日からちょうど1年間が経過した日です。

 

持ち込みに行った結果!のご報告 - 永久未完の中間報告

 

 

思えば全ての始まりは1冊の本でした。

 

描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方(週刊少年ジャンプ編集部) (集英社単行本)

 

この本に触発された人は多いことでしょう。

私もその1人です。

持ち込みなんて無理だと思っていた自分。

しかし、例の『描きたい!!を信じる』を読み、「そっか、こんな気楽に持ち込みってして良いんだ!」と本の内容を真に受けました。

そのままの勢いでマンガを描き上げ、持ち込みに行くことを決意。

たしか80pくらいの原稿と、50pくらいのネームを2つ持っていきました。

 


初めての持ち込み。

緊張に押しつぶされそうになりながら、電車に揺られ、駅に降り立つ。

 

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道に迷いながらも何とかたどり着き、約定の場所へ――――。

その結果、私はその才能を認められるわけでもなく、

褒め言葉の嵐を受けるわけでなく、

名刺をもらえずとも「ぜひ今後も持ち込んできてくださいね」というお言葉をいただいたわけでもない結末を迎えました。


そして2回目の持ち込み。

色々とあった - 永久未完の中間報告

 

前回見て頂いた方にアポを取ってリベンジに向かいます。

とにかくこのときの自分は「アレが俺の全力の作劇だと思われてたら恥ずかしい!!!」という感情しかなかったので、なんとかできる限りの最速で書き直しました。

で、いざ到着すると初めましての方が。

どうやら前回の方が急用で来られなくなったそうで、代わりに来てくださったとのことでした。

その時は「あぁ~。あの人に見せたかったけど残念だなあ」なんてぼんやり思ってました。

が、これ今冷静に考えると普通に「アイツの見たくないわw」みたいな事だったのかなと感じます。

事実、この時に見て頂いた方に再びアポを取って見てもらった際に「他の所に持っていった方が良いと思います」と言われたので。

 

持ち込みに行った - 永久未完の中間報告


この時ようやく魔法が解けたというか、初めて自分を客観視できた気がします。

自分がどういうモノを描いていたのか、とか、どういうモノを持ち込んだのか、とか。

念のために申し上げておくと、編集者の方に対する恨みとかはほぼありません。

自分でもヘタクソだと思うし、後で読み返してみるとそんなに面白くもないマンガでした。

あとトーンも貼ってなかったし。

自分が編集側の立場だったらキレていたかも知れません。

片づけなきゃいけない仕事の時間を削ってどこの馬の骨とも知れぬ雑兵の原稿を見に行かされて、その結果出てきたのが「多少インクの染みついたゴミ」では余りにも気の毒です。

浮かれていたからなのでしょうが、自分は雑兵であるという事をもっとしっかり把握できていればあんな悲劇は起こらなかったのかなと考えてしまいます。

しかし、あの出来事があったからこそ、その事実に気づくことができた自分があるので、結果的には良かったとも考えています。

……あの編集者お二人には申し訳ないのですが。


これがあの日から今までのことです。

で、今度は今後のことです。

今のところ、当分持ち込みは良いかなと思っています。

今の自分は1年前と比べてそれなりに描けるようにはなってきたかなという程度です。

やはり編集者の方に見てもらうには値しません。

そもそも気軽に投稿できるネット上にも載せていないくらいですから、相当です。

なのでまずはここから改善していきたいと思います。


というわけで私の絵を晒します。

 

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こちらは1年前に描いた絵です。

はじめてデジタル(iPad&クリスタ)で作画した作品のうち、主人公が銃で撃たれるシーンです。

ちなみにこれは初めて持ち込みに行った時に持っていった原稿の一つです。

つまり、これくらいの画力で持ち込みに行ったというワケです。

あなたはきっと「ヤバ」とお思いのことでしょう。 

自分でも思います(^◇^;)


で、こちらが1年後……すなわち今日描いた絵です。

 

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(※比較のため、アナログ作画で同じシーンを描きました)


1年間の修行により、飛躍的に向上!!……してません。

これについては自分で原因が分かっています。

それはおそらく「上手くなろうと思って描いていなかったこと」です。

 

恐ろしい話なのですが、自分は上手くなろうという意識を持って描かないと絵は上手くならないという事実に気づくのに1年近くかかりました。

自分では絵の練習をしているつもりでしたが、実際はなんとなくテキトーに落書きしてるだけの時間が多々ありました。

しかも全部右向きでポーズも構図も一緒。

こんなんで上手くなるかよ(^◇^;)


まぁそんな言い訳はさておき、今後はしっかりと意識的な練習をしていこうと思います。

やることとしては

  • 模写する
  • デッサンする
  • 人体の構造を勉強
  • トーンを学ぶ


という事を重点的にやっていきます。


あと背景に関しては比喩表現抜きで何も描けない*1ので、とりあえず物体をよく観察するクセをつけようと思います。

具体的には、街角で建造物を見たときとかに「コレを描くとしたらまず水平線がここで消失点はここで……」みたいな事を考えるようにします。


そういった課題をこなしつつ、目下の目標は「とりあえず完成させた原稿の一部なりなんなりをここに載せること」とします。

で、長い目で見たときの目標は、編集者の方に持ち込んでも良いと思えるくらいのモノを描く……という事で。

 

以上が持ち込みに行った報告とそれからの1年間の総括となります。

 

私たちはバクマン。アオイホノオを読んだり、あるいは現役作家の持ち込み体験談などを読んだ時に、その登場人物に自分を重ねがちです。

が、実際そういう行動を起こしても大部分の人間(多分90%くらい)はそんな劇的な展開を迎えたりはしません。

(私くらいの画力の人だと特に)

更に言えば、劇的な展開ではない控えめな展開であったとしてもありません。

(私くらいの画力の人だと特に)


「全体的にダメだね~」

「そうですか……」

「……ん~、まぁでもここは良いかな。ここに関しては良さが出てると思う」

「!」

「今回ダメだったとこは直して。で、良かったとこは伸ばしていってもらって。ね?」

「……はい!」


ないです。(断言)

こんな展開は(私くらいの画力の人だと特に)起こりません。


これから持ち込みに行く方に何か言えることがあるとすれば、それは以下のようになります。


「持ち込みには気軽に行って良いよ! その代わり歓迎はされないけどね! ガハハ!!w」


もちろん、絵が上手くて話も面白い人は別です!*2

自信は持たず行きましょう!(多分どこかしらのダメ出しはもらうことになるので)

ま、そんな所です。

言いたいことも言えたし、ずっと自分の絵を見せられなかったのも解決したし、なんか満足です。

というワケで今回はこの辺で^^

ではまた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり言いたいこと言い足りないのでレポマンガとか描くかも知れません

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:ダンボールと豆腐の描き分けすら怪しい

*2:というか私よりは皆さん上手そうですよねw 私と同じくらいの方はどうかお気をつけて……。ちょっと練習してから行くのもアリかも知れませんね